40代になってから2度の転職を経験。
ただいま3回目の転職活動中の現役求職者が、今の転職事情を解説します。
結論、40代でも現役での転職は問題ありませんが、失業してからの転職はかなり厳しいです。
転職するのであれば、今の仕事を続けながら転職活動することを強くおすすめします。
いずれにしても、これからの長い人生、ひとつの仕事だけを続けることはリスクが高いです。多少のリスクがあったとしも、多くの人に転職をすすめます。
不安な人もいると思うので、この記事では、転職をすすめる理由 だけではなく、転職の流れ や 転職に役立つ情報 をご紹介します。
転職をすすめる理由|長寿命化で働き続けなければならない
なぜ転職をすすめるのか?
それは 長寿命化により、わたしたちはこれからも長く働き続けなければならない からです。
今の仕事が楽しくて、これから先何十年もやっていける自信があるのであれば何も言いません。
いかがですか?
「すでに楽しくない…」
「生活費を稼ぐためには仕方なく」
「転職はリスクが高い」
こんな声が聞こえてきそうです。
現状には満足していないが、転職に踏み切れない人も多いと思います。
確かに転職にはリスクが伴います。
しかし、ひとつの仕事だけを続けることもまたリスクなのです。
わたしたちの労働環境は、ますます厳しくなっていくと考えられます。
・AIやロボットにより以前のスキルや知識が通用しなくなる
・終身雇用制度の崩壊
・グローバル化による外国人労働者の増加
など
このような環境可だからこそ、転職をするべきなのです。
これからそのメリットについて解説していきます。
転職メリット1:キャリアアップ|新たなスキル・知識の習得
今のスキル・知識は将来通じなくなる可能性があります。実際にITやロボットの技術革新により、一部の職業はなくなりつつあります。例えば、銀行の窓口業務などです。
一方で、プログラミングなどを活用したITスキルは重宝されており、その需要はこれからも伸びるでしょう。
「衰退する職業」と「これから伸びる職業」は時代によって大きく変化します。
もし第一線で働き続けるのであれば、新しいスキル・技術の習得は必須です。
現状維持では時代に取り残されてしまいます。あなたの価値は年々低下していくことになるのでしょう。
だから キャリアアップとしての転職をおすすめします。
たとえ同じ職種であっても、企業によって仕事のやり方は大きく違います。それを経験するだけでも新しい知識が身につきます。転職は、新たなスキル・知識を習得するのに非常に有用な手段なのです。
転職メリット2:ライフワークバランスの改善|収入アップや労働時間短縮
長く働くためには『ライフワークバランス』がとても重要です。
そのためには、自分の時間をしっかりと確保する必要があります。
そのため、転職先で次の3つポイントを意識するとよいでしょう。
1:長時間労働の仕事は避ける
2:通勤時間の短い職場を選ぶ
3:時間単価の高い業種・職種を選ぶ
時間はすべての人に平等に与えられた唯一の資産です。少しでも効率よく使える職場に転職することは、あなたの今後の生活を豊かにしてくれる可能性が高いです。
今の仕事は時間を効率的に使えているのか確認しましょう。
なお、時間単価が安いと残業などをする必要がでてきます。そうなると大切な時間を失うことになりますので、注意してください。
転職メリット3:新しい交友関係|これまでと違う価値観にふれる
会社以外で人と交流する機会はありますか?
会社だけだと人的ネットワークは限られてしまい、手に入る情報が偏ってしまいます。
自分たちにとって常識だと思っていたようなことが、実はかなり遅れている ということがよくあります。大手企業はとくにその傾向が強いです。
転職で これまでとは違う価値観にふれることができます。いろんな発見があるでしょう。そこには数多くの学びがあります。
また、本当に気が合うような仲間と巡り合う可能性もあります。そうなれば、あなたの生活はより豊かなものになるでしょう。
転職活動の流れ|事前準備から退職までの7ステップ
それでは転職活動の一連の流れを説明します。
とくに重要となるのはステップ1の事前準備です。これをしっかりと実施することで、転職に失敗するリスクを大きく減らすことができます。
(これがちゃんとできていれば、わたしは住宅営業を選ぶことはなかったでしょう…)
それでは、ステップごとに詳細を説明していきます。
スッテプ1:事前準備(自己分析)
転職活動は「自分」という商品を企業に売り込むためのセールス活動です。企業に対して、どれだけ自分の価値が高いか、企業にどのようなメリットをもたらすかを説明する必要があります。
家電量販店で適当に商品を買う人はいません。必ず価格、性能、ブランドなどを比較して購入します。企業の人材採用も同じです。
自己分析をすることで強みや弱みを知ることができます。それを知ることで、はじめて企業に自分を売り込むことができるようになります。
しかし、自分の思い込みだけで判断するのは危険です。客観的な分析が必要です。
例えば、わたしは家電メーカーの課長として、多くのプロジェクトを主導してきた実績がありました。だから営業という職種も上手にこなすことができると思いこんでいました。
しかし、後日に資質調査をした結果、『社交性』が最も低いことが分かりました。真逆だったのです。
客観的な分析を必ず行うべきです。
自己分析の詳細に関しては、こちらの記事をご確認ください。
参考:【あなたの望みがわかる⁉︎】自己分析をする3つのメリットを徹底解説!!
スッテプ2:業界、職種の調査
事前準備で方向性が決まったら、次はその業界について調べていきましょう。
・平均の給与はいくらか?
・平均の勤務時間は?
・業界の将来の展望は?
もしあなたが給与アップを望むのであれば、業績が伸びている業界を選んでください。それが最も確実な方法です。
将来性の低い業界で稼ぐことは、下りのエスカレーターで必死に逆走するのと同じことです。効率が悪すぎます。
やりたい職種が決まっている人は、業界調査と同じように職種についても調べましょう。
・今のスキルは活用できるか?
・必要な資格はあるのか?
・需要はあるのか?
実績も大事ですが、やはり資格が強力な武器になります。企業は即戦力を求めていることが多く、資格があるということは能力があるという証明になるからです。
2回目の転職活動で、機構設計者としての実績を強調して活動しましたが、全て不採用となりました。わたしは15年間も機構設計に従事してきましたが、一つも資格を持っていなかったのです。
スッテプ3:転職サイトへの登録
自己分析、業界調査が終わったら、つぎは転職サイトに登録しましょう。
転職サイトへの登録は3つ程度がおすすめです。企業によって特色があり、複数のサイトに登録することによって、より多くの案件を探すことができるからです。しかし3つ以上登録しても同じような案件ばかりになってしまいます。
おすすめの転職サイトについては、あとでご紹介します。
なお、転職エージェントは積極的に活用しましょう。
転職エージェント とは、企業と求職者のマッチングをしてくれるプロです。自分の希望するような企業を紹介してくるだけでなく、企業側にも自分のことを紹介してくれます。
転職エージェントを使うメリットは次の3つです。
1:自分では見つけることのできない案件を紹介してくれる
2:客観的な意見やアドバイスをしてくれる
3:定期的に連絡をくれるので、転職活動が停滞しない
ぜひ転職エージェントを活用してください。
スッテプ4:応募申し込み
まず気になる企業を調査します。リストにまとめて、ランキングを付けておくとよいでしょう。
・企業の業績や特徴
・商品やサービスの内容
・職場環境の口コミ情報
ある程度自分の要望にマッチする企業が見つかったら応募します。
応募する基準は70点以上であればOKです。
ここで一つ注意点があります。100点満点の企業は存在しません。仮に合ったとしても、実際に働いてみないと結果はわかりません。
土地探しと同じで、100点の土地を探そうとする人は、何年経っても土地を購入できないのと同じです。最低限の基準だけで判断するようにしましょう。
書類選考で落ちることはたくさんあります。その場合、内容の不備が原因の可能性があります。しっかりと内容を確認し、なぜ落ちたのかを考え修正します。
そういう意味では、最初に第1志望の企業に応募を出すのは止めたほうがよいかもしれません。
スッテプ5:面接
書類選考に合格すれば、つぎは面接です。場合によってはテストもあります。
面接で重要になるのは次の3つです。
その1:清潔であること
その2:シンプルであること
その3:姿勢がよいこと
メラビアンの法則をご存知の方も多いと思いますが、印象は見た目でほぼ決まります。
過去の実績や資格はすぐにどうこうできるものではありませんが、この3つは誰でもすぐに取り組むことが可能です。
なお、Web面接でも対面と同じような格好をしましょう。間違っても私服はNGです。
(というのも、100%合格すると言われた企業のWeb面接で実際に落ちましたから…)
ステップ6:内定
面接は1〜3回行われます。結果は後日に郵送や電話で連絡があります。小さい会社なら最終面接で決まることもあります。
最終面接で合格すると内定です。ただし、まだこの段階で就職が決まったわけではありません。断ることも可能です。
複数社の結果を待っているのであれば、いつまで返事が必要か確認することが重要になります。
問題がなければ、入社までのスケジュール調整を行います。余裕を持った期間を設定することをおすすめします。
転職の期間を上手に使うことができれば、長期間のリフレッシュや新しい仕事の勉強に時間を使うことも可能だからです。
スッテプ7:上司への報告、退職手続き
正直、これが一番緊張します。
人によっては呼び止められることもあるで、就職先が決まってからの方がよいと思います。
退職の方法は、企業によっては詳しく規定されている場合があります。事前に確認し、しっかりと準備を進めましょう。
こちらが退職時に最低限確認しておくべき書類です。
中には退職することに罪悪感を感じる人もいるでしょう。そこで一つアドバイスをしておきます。
罪悪感はその瞬間だけのものです。会社を辞めたらすぐなくなります
一切の心配をする必要はありません。あなたがいなくても企業は活動を続けます。会社とはそのようなものです。
おすすめの転職サイト・転職エージェント
転職サイトには大きく2つの種類があります。『サイト型』と『エージェント型』です。
また、それ以外にも『競売型』というものを定義しました。また、民間以外の転職サイトもあります。
合計4つのタイプがあるので、それぞれの特徴を解説します。
タイプ1:サイト型
多くの企業の案件があり、求職者が気に入った案件に応募をするタイプです。新聞などのチラシに入っている求人広告のイメージに近いです。
このタイプの求人サイトの特徴は次のとおりです。
主な転職サイト
doda(デューダ) | 【求人数】167,831件(非公開含む) ※2022年4月9日時点 |
【料金】無料 | |
【特徴】幅広い募集案件がある。希望すればエージェントも利用可能。 | |
リクナビNEXT | 【求人数】掲載求人数3,000件以上 |
【料金】無料 | |
【特徴】未経験歓迎案件が多数。 |
タイプ2:エージェント型
自分で案件を探すだけではなく、エージェントが仕事を紹介してくれます。企業によって特色があり、若者向け、高所得者向け、など自分にあったものを選ぶとよいでしょう。
エージェント型は、転職がはじめての方に特におすすめです。履歴書のチェックだけでなく、面談を通じて、あなたに合う職種や業界も提案してくれます。
主な転職エージェント
JACリクルートメント | 【支援実績】約43万人 ※1988年からの累計実績 |
【料金】無料 | |
【特徴】30~50代がターゲットで、ハイクラス・ミドルクラスに強い。 | |
リクルートエージェント | 【求人数】非公開求人 10万件 |
【料金】無料 | |
【特徴】幅広い業界・職種から選ぶ『総合型』と専門に特化した『特化型』の2つのタイプからエージェントを選ぶことができる。 |
タイプ3:競売型
こちらは企業から声をかけてもらうタイプの転職サイトです。いわゆる『ヘッドハンティング』です。中には自分を競売(オークション)にかけるという面白い転職サイトもあります。
自分の能力に自信がある人にはおすすめです。
ビスリーチ | 【求人数】厳選された導入企業数17,100社 ※2021年7月時点 |
【料金】有料プランも選択可能 | |
【特徴】年収1,000万円以上の求人が3分の1以上のハイクラス転職サイト。ヘッドハンターから多くのスカウトが届く。 | |
キャリオク | 【求人】情報なし |
【料金】無料 | |
【特徴】キャリアシートを登録し自分をオークション。企業から入札されることで内定。 |
タイプ4:民間ではない転職サイト
民間ではない転職サイトを2つ紹介します。
一つは、厚生労働省が運営する「公共職業安定所(ハローワーク)」です。職種によっては、このハローワークにしか募集がないこともあります。主に職人などを募集している家族経営の会社などが多いです。非営利なので、募集をかけても費用が発生しないからです。
もう一つは、地方の発展を目的とした「地域おこし協力隊」です。基本的に都市圏から移住できる人を対象としています。
給与よりも仕事内容や環境を重視したい人は、これらのサイトの募集を確認してみるとよいでしょう。
わたしは2回目の転職で『ハローワーク』、3回目の転職(活動中)は『地域おこし協力隊』を活用しています。
ハローワーク | 【求人数】一般求人1,073,730件 ※2022年4月9日時点 |
【料金】無料 | |
【特徴】厚生労働省が運営。掲載が無料なので地元の求人案件が豊富。利用するには窓口での登録が必要。 | |
地域おこし協力隊 | 【求人数】募集一覧280件 ※2022年4月10日時点 |
【料金】無料 | |
【特徴】各地方自治体が募集。期間は1~3年。基本的に都市圏に住んでいる人で移住できる人が対象。 |
おすすめの転職本
転職の思考法は、物語形式で非常に読みやすい1冊です。
もし転職に対して後ろめたさを感じるのであれば、まずこの本を読んで下さい。考え方を大きく変えることができるできます。題名のとおり、具体的なノウハウではなく 思考法 を学ぶことができます。
転職を考え始めたときの、最初の1冊としておすすめします。
\絶対に読むべき必読本!!/
伝えい方が9割は、営業マン向けの実践書です。しかし、その内容は履歴書の作成や面接でも十分に役に立ちます。
どれだけ素晴らしい経歴を持っていたとしても、相手に上手に伝えることができなければ宝の持ち腐れです。どうやったら効果的に相手に伝わるか 、そのノウハウが満載です。
他のライバルと差をつけたい人におすすめです。
\ライバルと差をつけろ!!/
転職に関わる注意事項
最後に多くの失敗を経験したわたしから、3つの注意事項をお伝えします。
注意事項1:転職する前に会社を辞めない
転職活動は現職を続けながらやることを強くおすすめします。理由は3つです。
・次の就職先がすぐに決まるとは限らない
・収入が途絶えると 家族も含めて強いストレスになる
・社会的信用が消失 する
最初の2つはよいでしょう。最後の社会的信用の消失とは、例えば「クレジットカードが作れなくなる」「ローンが通らない」などです。
サラリーマンは思っていた以上に信用がある立場だというのを、わたしは失業して改めて知りました。
ただし、ブラック企業にお務めの方はすぐにお辞めになったほうがよいかもしれません。その場合は、失業給付手当を申請することで、一時的な収入は確保可能です。
注意事項2:次の職場がよいところとは限らない
面接で話をする人と、実際の職場で働く人は別の人です。どんなに素晴らしい会社であっても、そこで働く従業員が全員あなたと合う人とは限りません。
結局のところ、働いてみないと新しい職場がよいかどうかはわかりません。
悲観はしないでください。また新しい職を探せばよいのです。
逆に、無理して働きつづけることは止めましょう。
わたしは1回目の転職で無理して半年以上働き続けた結果、身も心もボロボロになりました。その反省を踏まえ、3社目の会社はわずか2ヶ月で退社しています。
注意事項3:家族とよく相談する
ご家族とよく相談をしましょう。子供のいるご家庭では、とくに生活費が問題なります。
つぎの3つはしっかりと確認してください。
1:自分の家計|生活防衛資金は十分か(最低でも給料の6ヶ月、できれば1年分)
2:社会保障制度|失業した場合、失業手当がはいくらか。減額などの申請できるか
3:奥さんの収入|専業主婦の場合、パート等でどのくらい稼げるか
わたしは精神病を患ったこともあり、ほとんど妻と相談をする機会がありませんでした。自分ひとりで考え、結論を出し、行動していました。
妻はおそらく強い不安を抱えていたのだと思います。その結果、子供を連れて、実家に戻るという選択をしました。
そうならないように、可能な限り家族と相談するようにしてください。
まとめ
40代になって2度の転職を経験し、どちらも失敗。
それでも、多くの人に 転職することをおすすめします。
これからの長い人生、ひとつの仕事を続けることはリスクが高いからです。
転職するメリットはつぎの3つです。
これからは70歳、80歳になっても働きつづける必要があるかもしれません。今持っているスキルや知識は将来通用しなくなる可能性があります。
第1線で働きつづけるには、新しいスキルや知識の習得が必須です。
そのために転職をすすめています。
転職の流れはつぎのとおりです。
とくにステップ1の事前準備は大事です。自分の思い込みではなく、客観的な分析を心がけてください。
おすすめの転職サイトおよび転職エージェントはこちら。
おすすめの転職本はこちら。
最後に転職に関わる注意事項を3点紹介します。
今の現実に満足をしていないのであれば、自ら行動するしかありません。転職はその大きなきっかけとなります。
ぜひ前向きに検討してみてください。1回、2回の転職の失敗で人生が終わるわけではありません。その失敗も今後の大きな糧となるとわたしは信じています。
ぜひ一緒にがんばりましょう!
それでは。
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